神戸の質屋：いづみや質店ブログ

VACHE LIEGEE

バーゲンの値付け中ですが、発見したからには記録として残しておこう。

表記
SAC A MAIN PARIS-BOMBAY 40 VACHE LIEGEE
DOUBLURE VACHE ARGE NOIR

モデルはパリボンベイの４０センチ。
素材はヴァッシュリエージュ。
ちなみにヴァッシュは雌牛、ヴァシェットは雌の仔牛、ヴォーは雄の仔牛のこと。

個人的な感想は、細かい班はエプソンのようにも感じてしまう。
トゴやクレマンスと比べるとハリがあり、少し硬いかなと感じる。
キズはつきにくそうなんで、革のイメージとしてお客様には良い印象を持ってもらえると思います。 

ネットで調べた情報では、トゴやクレマンスより若干重いようです。
また、型押しではなく鞣した革だということです。 

バーキンのような大きめのバッグではないので、それほど重さは感じませんでした。

※追記
親しくしていただいている東京の片岡質店さん（エルメスの先生です）のブランド掲示板ＭＢＢに詳しく書かれてましたので転載させて頂きます。原文のまま。

ヴァッシュ-リエージェ素材ですが、先日、エルメスブティックのかたに説明を受けました。
厳密には「型押し」とは違うそうです。（エプソン・クシュベル等が型押しらしいです）
革専門の職人が、鞣しの段階でコルクを使いながら、強くしごきあげることにより型押しのような革の畝（ウネ）を手作業で作り上げるそうです。
そのため他の牛革より若干お値段が高いそうです。（技術料でしょうか）
クレマンスやトゴなどとは違い、クタっとした柔らかさは出ませんがアルデンヌ同様に、型くずれしにくく、とても丈夫な素材とのことでした。

ブランドらしさ

昨晩は、所属しておりますＡＴＦ全国質屋ブランド品協会の、月に一回の重要な会議で心斎橋へ行っておりました。
何度か記事にもしているのですが、ブランド品をすみからすみまで調べ上げるのが主な内容です。

月に一回なんで・・・長いです。とっても長いです・・・と最初に愚痴っておきます。
昨日も終わったのは日付が変わり結構経ってましたね・・・九州や北陸、中部からも皆さん来られてるので、内容濃くないといけないのでしようがないですが・・・・・・・・長い。

以前の記事には、ブランドのバッグを分解して調査することや、Ｘ線を使って調査するなんてことを書いたと思います。
もちろん本物をショップで購入し、偽造品のサンプルも用意し、比較します。

目的はもちろん判別のポイントなんですが、違った面で考えると、ブランド品の良さ、ブランド品のポリシー（方針）なんかも見えてきます。
バックの生地の内側、全く見えないし、見ることもあり得ない部分に、バッグのスタイルを保持するための補強が入ってたり、接着剤でもすむような部分に、専用の金具を使ってたりと・・・

反して偽造品はこういった部分は、コストを抑える大きなポイントなんで、必ず手を抜いて作られてます。
詳しくはシークレットなんで書けませんが（笑）

全てとは言いませんが・・・エルメスやヴィトン、シャネル、ロレックス、カルティエ等々、調べてると「やっぱり手がかけられてるなぁ・・」と感心することも多いです。

反して・・と言うか・・一過性の人気ブランドなどで、「あ～あ・・・こんなもんなのか」と感じることも多いです。
デザイン優先で作られてる場合や、コスト優先で作られてる場合など。
（これまた詳しくは書けない事情をご理解下さい）

素材へのこだわり、細部への気遣い、確かな技術に、ブランドの『心』を見いだせると感じるようになってきました。

うーん、夏休み終わりの日の記事には、ちょっと面白みに欠けた内容だったかなぁ・・・

元町まで

うわー・・・もう１０月も終盤だよ。

今週末から来週にかけて、社外での仕事が色々あるので、ちょっとボサった髪の毛を切ってもらいに元町まで。
カットを終えた頃には、結構暗くなってました。

やっぱり居留地には夕方が似合いますね。
人通りも少なかったので、イルミネーションが街によく映えてキレイです。

プラダの南側に、最近人気急上昇中のトリーバーチが出来てました。
一人では入りにくいなぁ・・・
もうちょっと時間のあるときに行ってみることにしましょう。

さあ、今日ももう少し残業。ガンバロウ。 

紙の時代からデータの時代へ

仰々しいタイトルですが、ブランド情報誌【Brand's OFF】が今月号をもって休刊となるようです。

巻末にある挨拶には、１３年間の感謝の意が添えられてました。
１９９０年代後半からブランド情報誌の老舗であり、代表的な存在であったと思います。
定期的な協力は出来なかったのですが、当店としても、質屋組合としてもお世話になった情報誌です。
長い間、どうもご苦労様でした。

１３年前というとちょうどパソコンが浸透し始めた頃でしょうか。
ブランドの勢いもあり、今のようにネット上に情報も多くなく、ブランド情報誌が文字通りブランドの大きな情報源でした。
当店でも毎号毎号を本棚に並べ、お客様が持ってこられた商品を、事務所で本から探しまくったものです。

ただ、年月の経過と共に、ブランドの情報はネット上に溢れ、ブランド自らもネットに情報を発信し、情報を検索するという役目は紙からＷＥＢへ変わっていったのかもしれません。
もちろんヤフオク・楽天といった販売サイトは無限とも思える商品を掲載し、ネット上で簡単に手続きもできる。

ｉＰａｄを自分で使うようになると、紙の必要性が感じられなくなってくる時さえあります。
あの頃本棚にずらりと並んでいた情報は、小さな端末一つでまかなえる。
みんながみんな電子デバイスを使うわけではないので、需要が０になるわけではないと思うけど、、、縮小していくのは納得出来るのかな。。。

ネガティブな意見ばかりになりましたが、ひとつの時代を築いた雑誌であることは皆が認めてると思います。
同誌が創り上げたブランドの情報というカテゴリ自体は無くならないと。

廃刊でなく、休刊ということ。
また読めることがあるよう、楽しみに待ってみようと思います。
１３年間、どうもお疲れ様でした。

GUCCIのこういうところ好きです。

今日は天気ももち直していますが、週末はまた雨のようですね。

【iPad＆iPodTouch】を使う上で、アプリの追加という作業があります。
これは【AppStore】で購入（無料のものもあります）するのですが、アップルの審査を経ての掲示になるようです。
という事で、【AppStore】で検索して探すか、オススメが載ってるようなＨＰから【AppStore】へやってくることになります。

なんだか分かりにくい文面ですが、要は人気のある・有名なアプリは探せるけど、無名のアプリを探すのは大変だってことです。

私たちが扱うブランドも色々アプリを出してるようです。
※個人的な感想ですが、同じシステムで作ってるのかな？作成者は同じじゃないよね？みんな似てます。
もう少し個性を出して欲しいもんです。

 

と思ってたら・・・・やっぱり【GUCCI】です。

これまた個人的にですが、グッチはこういった先進的なシステム・アイテム大好きなんだと思います。
iPadのケースなんかもいちはやく出してるようです。

   

 

他のブランドが【iPhone互換】のところ、グッチは【iPad専用】です。
かなりカッコ良いです！Cool!!です。

LOUISVUITTONも先進的なんで、アプリ出したりしないかな～。

ブランドバッグのカスタマイズ？

今日もこんな時間の更新。
出来るだけ毎日書こうと思ってるので、頑張って書こう！

なんだか商標権的にややこしいことを連想させるタイトルですが、まずコレを見てください。

 

エピシリーズのカプチンと言うモデル。
ＬＶがまだまだ重厚感たっぷりな時代のしっかりとしたつくりです。
金具一つ見ても手を抜いてません・・・・・って何か変だよ？？？

ホントはロングショルダーモデルのハズ。
金具に通したストラップがありえないところに通されてます。

 

実は、私も最初気がつきませんでした。
実は、ストラップに穴をあけてます。
ただ、特筆すべきは、キレイに！純正かと思うほどキレイに。
そして、長～いストラップを折り返し、くるっとまとめて出来上がり！

ソミュールで長いストラップを二重巻きにするって言う事はよく見ますが、あれはアレンジの一つかと。

比べると、こちらはカスタマイズと言えないんだろうか（笑）
あまりに上手にできてたんで、質流れになった後、「ダメだこれ！やられた～」っ言うより、「うまいっ！」と感心させられました。
まあ、実際次に販売することを考えると・・・「やられた～」なんだろうけど。

上手に説明すれば、これはこれで売れないもんかな（笑）

MOON

ニュースでは東京の朝が涼しく、秋がやってきたようだと報じられてました。
ホントに涼しい朝ですね。
涼しければ良いというものでもないと思いますが・・・

少し気が早いですが、秋と言えばお月見があります。
その月にちなみ、オススメを一つ。

ルイ・ヴィトンのホームページより【「新たな旅」へ】です。

ＮＡＳＡの宇宙飛行士３人がお互いに語り合う、引き込まれる内容のドキュメンタリーです。
映画を見たような気持ちになります。
３人の元宇宙飛行士とカメラの他は、星空と静寂のみ。
時折はさみ込まれる宇宙旅行の映像が、臨場感を高めています。

月・アポロ＝オメガのイメージを持ってしまいますが、旅行＝ＬＶなんでしょうね。

テレビの３０分ドキュメンタリーでも使えそうな内容・映像を、ホームページで無料で公開する。
あっぱれですね。素晴らしい！

いつもは商品の情報しか見ないので気がつきませんでした。
ホント面白かったです。次も期待してます！

お手入れキット

カルティエの時計ですが、販売前にブティックにメンテナンスに出すことはよくあります。

機械式時計ならオーバーホール。クォーツなら電池交換。
クォーツ時計の場合は、ムーブメント交換という場合もあります。
特に高額なイエローやホワイト、ピンクなどのゴールドモデルや、ダイヤなどで装飾されたモデルは、このようなコンプリートサービスを受けます。
総合点検ですね。

それが完了して戻って来る時に、こんな『おまけ』を渡されます。
ちゃんとカルティエの箱に入り、説明書まで付いています。
説明書には『お手入れキット』とあります。
ロゴマークの入ったクリーニング用のスプレーとクロスに、ブラシが付いています。

こういった細かいアフターサービスが、高級品を所有している満足感をくすぐるのかもしれませんね。

売りにくいものと売れにくいもの

昨日の日記に関して、一番身近な読者でもある妻と、良くコメントを頂く辻野質店Ｔ野君からちょっとした反響があったので、もう一回書いてみます。

『売りにくいもの』と『売れにくいもの』は違うと考えてます。
これを気付かされたのも、バーゲンで、ＬＶだったかエルメスだったかの携帯ケース（と思います）を売った時の事です。
すでに携帯の形の流行が変わっていて、携帯電話を入れることが難しいデザインでした。
私は「こんなものだれが買うんだ・・・」と思ってた商品が、す～っと売れていくのです。

何故
もう気になって仕方がないので、思い切って聞いてみました。
すると・・・「筆箱として使う」と。
なるほど
携帯ケースとしては売れないけど、筆箱としてなら新しく販売できると。

こういったのは一見売りにくいが、売り方によっては売れる商品ではないかと思います。
なんなら最初から筆箱として売ろうかと。
ちなみに、昨日書いた手帳カバーの使い方もお客さんから聞かされました。
印鑑ケースはネットで検索してたら、新しい使い方として載ってました。

まあ、書きながら考えを整理してると・・・『売れにくいもの』は『売りにくいもの』の一部ですかね。

ブランドに関わった仕事をしてるんですから、こういった使い方まで提案できれば、よりお客様のためになるのではないでしょうか。
「こんな面白い使い方があるよ～」って方は、ぜひ教えてください。

※でもね、実際には困る事もありました。
つまようじケースには他に使い方は考えられず、スノーシュー（ミニスキー）もアレンジのしようはありませんでしたｗ
需要が極端に少ないもの⇒これは売れにくいものですね

こんな使い道はいかがでしょう？

様々なブランドの、色々な商品を取り扱いしていると、「これは・・・売りにくいなぁ・・・」って商品が時々あります。

確かに、そのままでは売りにくい。
でもちょっと考え方を変えてみると・・・

例えば【ＬＶ：アジェンダ・ミニ】
手帳カバーの一番小さいサイズです。

これを手帳カバーと考えず、『名刺入れ』と考えれば、意外とイケてるデザインでしょ！
ブランド好きな方が見ても名刺入れとは考えられず、さりげなく使うと「おっ！」「うまいっ！」って感じで驚かれるかも。

他には・・・【エルメス：チューィングガム･ケース】です。

これもガム･ケースとしてはなかなか売りにくいですが・・・印鑑入れと考えるのはどうでしょう？
ブランド小物もいろいろありますが、印鑑ケースってあまり見たことがないような気がします。
確かに本来の使い方でないので、よごれると思いますが、やはりさりげなく使うとセンス良くみられるのではないでしょうか。

まあ、売りにくい商品を売るための苦肉の策とも思えますが、おしゃれの楽しさは自分なりの感性・個性だと思うんですよ。
色々考えて、人とは違った使い方をするのもブランドの一つの楽しみ方ではないでしょうか。